ナースコール
2026年版
介護施設のナースコール費用ガイド
ナースコールの費用・料金|相場・レンタルや介護保険の考え方を解説
公開日:2026年9月 / 監修:HELPCARE編集部

この記事のポイント
- 介護施設向けナースコールの費用は数十万円〜数百万円規模。施設の規模や構成で大きく変わり、多くは見積もりが必要
- 費用は「初期費用」「ランニング費用」「将来の更新費用」の総額で見ることが、失敗を防ぐ基本
- レンタル・リースや工事不要の無線型を使えば、初期費用を抑えられる場合がある
- 施設のナースコールは介護保険(福祉用具貸与)の対象外が一般的。一方、見守り機能付きなどは補助金の対象になり得る
「ナースコールを入れ替えたいが、いくらかかるのか分からない」——介護施設が費用を検討する際によくある悩みです。ナースコールは価格を公開していないメーカーも多く、相場がつかみにくいのが実情です。
結論から言えば、施設向けナースコールの費用は数十万円〜数百万円と幅があり、施設の規模や機能によって変わります。正確な金額は見積もりが前提ですが、費用の「見方」を知っておくと、各社の提案を同じ土俵で比べられるようになります。
この記事では、ナースコールの費用相場と内訳、レンタルなど費用を抑える選択肢、そして介護保険や補助金が使えるのかまでを、介護施設の視点で整理します。
ナースコールの費用相場(いくらかかる?)
インターネットで購入できる家庭用の簡易なナースコールは、数千円〜1万円ほどで手に入ります。しかし、病院や介護施設で使う業務用のナースコールは、居室の特定や通話などの機能を備えるため、価格帯がまったく異なります。
施設向けの場合、費用は数十万円〜数百万円規模になる場合があります。中心となる親機だけでも、構成によって数十万円から100万円前後の例があります。これに加えて、後述する周辺機器・工事費・保守費が発生します。施設の規模が大きいほど、総額も上がります。
ここで挙げた金額はあくまで一般的な目安です。実際の費用は、居室数・必要な機能・既存設備の状況によって大きく変わるため、必ず見積もりで確認してください。
費用の内訳(初期+ランニング+将来更新)
ナースコールの費用は、大きく3つに分けて考えると整理しやすくなります。見積もりを比べるときも、この3分類でそろえると各社を公平に比較できます。
初期費用(機器・配線工事・設定)
親機・呼び出しボタン・受信端末などの機器代に加え、有線式であれば配線工事費、初期設定費がかかります。ナースコールの費用で最も大きな割合を占めるのが、この初期費用です。とくに配線工事は、建物の構造や規模によって金額が変わります。
ランニング費用(保守・通信)
導入後に継続してかかる費用です。定期的な点検・修理などの保守費用や、無線型・クラウド型であれば通信費・月額利用料が含まれます。初期費用が安くても、ランニング費用が積み上がると総額では割高になることもあるため、月単位・年単位で確認しておきましょう。
将来の更新費用
機器には寿命があり、いずれ増設や入れ替えが必要になります。将来の更新やサポート終了時の入れ替え費用も、長期的な総額として頭に入れておくと、後の判断がぶれません。
| 区分 | 主な費用 | チェックの視点 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 機器代・配線工事費・初期設定費 | 工事の有無で大きく変わる |
| ランニング費用 | 保守費・通信費・月額利用料 | 年単位の総額で確認 |
| 将来費用 | 増設・更新・入れ替え費用 | サポート期間・寿命を確認 |
費用を抑える3つの選択肢
初期費用の大きさが導入のハードルになりがちですが、抑える方法もあります。代表的な3つを見ていきましょう。
①レンタル・リース
ナースコールを販売だけでなくレンタル・リースで提供するメーカーもあります。初期費用を抑えて月額で導入できるのが利点です。ただし、長期間使う場合は、月額の積み上がりで総額が購入を上回ることもあるため、利用予定年数を踏まえて総額で比較することが大切です。
②工事不要の無線型
費用の中で大きな割合を占める配線工事費を抑えられるのが、工事不要の無線型です。既存の建物に後から導入しやすく、改修の負担も小さく済みます。とくに配線のやり直しが難しい施設では、初期費用を抑える有力な選択肢になります。
③既存設備・スマホの活用
既存のナースコールや電話設備を活かして構成することで、機器の入れ替えを最小限に抑えられる場合があります。スタッフのスマートフォンを受信端末として活用すれば、専用端末の台数を減らせるケースもあります。手元の設備をどこまで使えるかを、あわせて確認するとよいでしょう。
介護保険・補助金は使える?
費用を抑える方法として、公的な制度が使えないかも気になるところです。ここは誤解が多いポイントなので、正確に整理します。
介護保険(福祉用具貸与)は対象外が一般的
「介護保険のレンタルでナースコールを安く導入できないか」と考える方もいます。しかし、施設に設置するナースコール設備は、介護保険の福祉用具貸与(レンタル)の対象種目には原則として含まれません。福祉用具貸与は、在宅の方が使う車いすや特殊寝台など、定められた種目が対象です。施設のナースコール設備は、これらの種目に該当しません。制度の個別の適用については、所在地の自治体や専門職にご確認ください。
補助金は「見守り機能付き」などで対象になり得る
一方、補助金には活用の余地があります。ナースコール単体が一律に対象になるわけではありません。一方、見守りセンサーやICTと連携し、介護職員の負担軽減につながる機器は、各都道府県が実施する「介護テクノロジー導入支援事業」などの補助対象になり得ます。事業の要件を満たす場合、見守り機器・タブレット端末・通信環境の整備費などが補助対象に含まれることがあります。
補助金の対象範囲・補助率・申請時期は、年度や都道府県によって異なります。ナースコールに使える補助金の詳細は、ナースコールに使える補助金・助成金ガイドで解説しています。あわせてご覧ください。
制度は年度・自治体で変わります
補助金の名称・対象機器・補助率・公募時期は、年度や都道府県ごとに変わります。ここで紹介した内容は一般的な傾向であり、実際に申請できるかは、所在地の都道府県の担当課や介護生産性向上の相談窓口で、必ず最新の要綱を確認してください。
費用で失敗しないための考え方
最後に、費用の判断で押さえておきたい2つの視点をまとめます。
- 総額で比べる:本体価格だけでなく、工事・保守・将来の更新まで含めた総額で各社を比較する
- 同条件で相見積もりを取る:居室数・必要な機能をそろえて複数社に依頼し、内訳まで見比べる
初期費用の安さだけで選ぶと、保守や更新で結局割高になることがあります。数年単位の総額で考えることが、費用面での失敗を防ぐいちばんの近道です。
まとめ:費用は「総額」で見る
介護施設向けナースコールの費用は数十万円〜数百万円規模で、施設の規模や構成によって大きく変わります。初期費用・ランニング費用・将来の更新費用を合わせた総額で見ること、そして同条件での相見積もりが、失敗を防ぐ基本です。
費用を抑えるには、レンタルや工事不要の無線型、既存設備の活用といった選択肢があります。介護保険の福祉用具貸与は対象外が一般的ですが、見守り機能付きなどは補助金の対象になり得ます。まずは自施設の条件を整理し、総額の見通しを立てることから始めましょう。
導入を決める前に—進め方を整理しませんか
費用の見通しが立ったら、次は導入の進め方です。現状把握から機器選定、運用設計、導入後の定着までを順に整理しておくと、費用対効果を最大化しやすくなります。
HELPCAREは、LTE通信を使った工事不要の無線型ナースコールです。配線工事の負担を抑えつつ、スタッフのスマートフォンで呼び出し受信・見守り・巡視記録が完結し、介護記録システムとも連携しやすい設計になっています。
現状把握・課題整理から機器選定、運用設計、導入後の定着までの進め方を時系列で整理した「ナースコール導入ロードマップ」を無料でダウンロードできます。費用の検討と並行して、導入の段取りを整理するのにお使いください。
参考・出典
- ナースコールの価格・費用内訳に関する各メーカー・システム事業者の公表情報
- 各都道府県「介護テクノロジー導入支援事業」実施要綱ほか、厚生労働省の関連情報
- 介護保険の福祉用具貸与の対象種目に関する公的情報
※本記事は2026年9月時点の一般的な情報に基づきます。価格・費用は製品や施設の条件により異なり、補助金・制度の内容は年度・自治体によって変わります。導入・申請にあたっては、各メーカー・販売事業者および所在地の自治体の最新情報を必ずご確認ください。

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